キャラダイス SQR SLIMのお手入れ

ここ数年流行りの大型サドルバッグ。
ファストロングライドを中心に人気ですが、ロードで荷物を運ぶ手段なら他にもあります。
ベルクロよりしっかり固定できてキャリアは必要としない、いわゆるシートポストバッグ。
3年前に購入したキャラダイスの大容量バッグをお手入れがてら紹介です。



バイクパッキングの利便性は今更書くまでもなくあちこちで紹介されています。
今年の下北半島ではGIANTのSCOUT BAGに何でもかんでも詰め込んでその恩恵に預かりました。


今でこそ広く受け入れられているし機能性としてはロードに積載するための最適解のひとつだと思うんですが、外観に関してはパニアバッグのようなツーリングしてる感はあまりない。(※意見には個人差があります)

加えて着替えや輪行袋などギュウギュウに押し込んで構わないものだけならいいけど、紙類や箱物(お土産など)はバッグの形状的に厳しかったりするんですよね。
僕は旅先でよく余計なものを買ったりしますし、そうなると郵送かバックパックを持つかの選択になります。

「ならもっと大きいバッグをつけたらいいじゃない!」

第三の選択として買ってみたのが3年前のこと。


見た目的にはパニアバッグをシートポストから生やした感じ。
これで容量16L、耐荷重10kg。

金具の強度からか大抵のシートポストバッグは耐荷重5kg程度なので、このタイプとしては最大級の積載能力じゃないでしょうか。
容積はアピデュラのLサイズと同等ですが、上記の理由で運べるモノの選択肢はこちらの方が多いかも。


サドルレールに取り付けるタイプの製品がオーストリッチからも出ていますが、バッグに縫い込まれたフレームをクイックマウントに固定するだけなので着脱が簡単、サドルバッグサポーターの類も必要としません。

「腿に当たるんじゃない?」という意見もありそうですが
ポジションによっては触れるかな、ぐらいで個人的には全く気になりません。

レバーひとつで脱着ができるので、輪行との相性が結構いいです。
手提げになりますが、公式オプションでRucksack harnessというリュックサックとして使うための商品もある模様、、ただ国内だと入手が難しいかも。
特殊な構造ではないので、自分は長めのストラップを適当に通して同じことをしています。


普段使いのMTBのカゴ代わりにしたり。
トップでストライダにも取りつけていますが、ストライダにはシートポストがないので少し工夫が必要です。

ここまで良い点を取り上げたので悪い点を。

まずシートポスト型全般に言えることですが、付けっぱなしにしない限り使うたびシートポストを外してマウントを着脱する必要があります。
このマウントをつけたままだと通常のサドルバッグは取り付けられないし、着脱を繰り返すとどうしてもシートポストは傷がついてしまいます。
もちろんエアロ形状やカーボン製のシートポストも使用不可。

あとは単純に、重いです。
マウント込みで1.2kg、形状保持の樹脂板やフレームが縫い込まれてるからこれは仕方ない。
大型サドルバッグでも比較的重いGIANT SCOUT BAGでも400g強、その3倍あるので流石にバッグ単体でも体感できる重さはあります。ファストライド向きではないですね。


そして今回の本題、最近色落ちが気になってきました。
日に焼けた帆布の風合いも好きですが、ランドナーや小径車ならまだしもロードバイクにつけると場違い感が出てしまいます(もともとロードにつけるものではないような気もする)。
青森の某年の冬で急に色褪せた感じだったので、染料が水分に弱かったか融雪剤が悪影響を与えたか。


うーん、お尻だけ渋い。

他の自転車用バッグは雪国で数年使っても大して色落ちしなかったので、染料が落ちやすい傾向はあるようです(もしかして敢えて味が出やすいようにしている…?)。

今回は一番簡単な方法を使うことにしました。染めQ。


……簡単すぎて説明することが何もない!


主に革製品に使うものなので帆布に使用した報告はあまり見ないです。
自転車用のバッグはだいたい撥水加工されているから、塗りムラが出来るかも。
3年使って撥水性は落ちてきたし、とりあえず目立たないとこで試しつつ進めることに。



吹きかける程度なのでマスキングは簡単に。


この辺は糸の染料が垂れて色味が混ざってますね。味……かな……。

…うん、元が黒いから目立たなくする程度の効果はありそう。
布の折り目を折り返したり吹きかける向きに注意しながら続行です。



重ね塗りをすること30分!

試しに購入した70mlでは真っ黒に染め上げるまでには至らなかったものの、購入当初の色にかなり近づきました。
このぐらいの大きさのバッグなら70ml二本か264ml一本あれば十分そうです。

あまりしつこく重ねるとアクリルが浸透しすぎて布が固くなるとも聞いたので、とりあえずこれで様子を見てみようと思います。
早速ビフォーアフターを比較。露出は大体一緒。


↑2枚目、タグのマステ剥がし忘れてます。


光沢が出るでもなく、使用感が残っていてむしろ自然。

もうちょっと染めれば真っ黒にできそうだし、あとは雨で色落ちしなければ完璧。
ほぼ復活と言っていい気がします。


例の色移りもほとんど気にならないレベル。


染め直し以外に色を染め変えるのに使う人もいるようで、マスキングテープもこれぐらい真っ黒になりました。

素人なのでこういう作業をするときネット上の色々な記事を参考にさせて頂いているのですが「また続きの記事を載せます」と書かれている記事の半分くらいは続きを見つけるのが大変だったり、存在しなかったり。
ネットの情報って揮発性が高い!

染めた後がどうなったかは、またの機会に。

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【2018.10追記】
染め直しから約1年、5回(小雨&雪1、晴れ3、雨1)ほど使用しました。
9月末に本降りの雨で数十キロ使用したところ、やはり多少の色落ちが見られる模様。
撥水加工の上から塗布しているので仕方ないところですが、本格的な雨天時に使用しない限り、ちょっと濡れる程度の使用環境ならほとんど変化はない感じでした。
そのうち丁度いい比較写真が撮れたら載せてみます。

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