八幡平キャンプツーリング(前編)

弘前から各地へ移り住んだサイクリストが集うキャンプサークル「脱弘野営の会」
そもそも正式名なのかも定かではなく、キャンプは理由もなく開催されます。
直前まで行き先すら決まってないけど、多分それぐらいがいい。


開催日は誰かがキャンプをしたくなったとき、参加者はそのとき行ける人。
今回は青森・宮城・東京から4名集合です。

開催地は候補地ふたつ、鳥海山八幡平
どちらも私は初めての場所なので、あとは天気がいい方で集合ということに(適当過ぎる)
この週は全国的に雨模様だったところ、東北は北の太平洋側だけ晴れ間が出ていました。

そんなわけで、目指すは岩手と秋田にまたがる八幡平。
奥羽山脈北部の景観に優れた山群です。


いつもの上野駅から!


盛岡……ではなく、仙台駅へワープ!
せっかくなんで宮城の葛見さわ氏に拾ってもらいます。

と、そういえば葛見氏の車はキャンプ道具もほとんど運んでもらってるので…


そうなるね!!!
この景色、めちゃくちゃ最近見たことある気がする。
このまま仙台→八幡平まで2人2輪ドライブ。

車載ツーリングは時間も行き先も自由度高くて味をしめそう。
いい機会があればレンタカー借りようかな。


岩手の直線道路をすっ飛ばしてるうちに(私は助手席でくっちゃべってるうちに)現地入り!
松尾八幡平ビジターセンターに着いてほどなく残り2人もやってきました。
ノブさんカーにはノブさんとうっすん氏。
うっすん氏はキャンプ部初参加ですが、実は以前乗鞍でいちど会っていたり。


彼の愛車もそのときぶり!
アラヤのランドナー、かっこいいよね。一時期本気で購入を検討してた自転車。
あちこち旅してきた証拠に、乗鞍で見たとき以上に貫禄が出ていました。


「八幡平を登って下って日が暮れる前にキャンプする」以外特に決まってなくてお腹も減ったし作戦会議。
近場の岩手山にはたくさんキャンプ場があるし、秋田側に行かず降りてくれば設営時間は足りそう。

腹ごしらえをしたところで支度を整え、いざ19km・標高1500m地点までヒルクライム!


今回私は赤い方のWilierです。
岩木山で本格ヒルクライムのテストもしたことだしジェナさんはお休み。

久々の出番でしたがリムブレーキのアルミロードはやっぱり扱いやすい。
チューブレスのおかげで乗り心地のコントロールも容易になりました。
あとグラベル乗り続けたあとだと一回りコンパクトに感じます、輪行も車載も楽でした。
というかハンドル幅もタイヤ径も全然違うので実際コンパクト。

特に今日みたいなライドでは今後も積極的に乗っていきます。




写真を撮ってる間に全員先に行ってしまう。゚(゚´ω`゚)゚。ピー

ソロライドのノリでまったりしてると置いていかれる!
撮っては停まってダッシュ、撮っては停まってダッシュ。
カメラを持つとインターバルトレーニングが捗るので速くなります、きっと。


ノブさん「カメラ背負って走るのコレ辛くない…?。゚(゚´ω`゚)゚。」

とのこと。体幹も鍛えられていいですね。



トンネルを抜けると岩手山!!!!

山頂の雲は晴れそうにないけれど、そこは冒頭でも書いたように僅かな晴れ間にやってきたので。
候補地だった日本海側の鳥海山はやはり雨が降っているらしく、この空を見て安心したぐらいでした。


ノブさんもすぐやってきて、この先デットヒートが始まります(いつもの)

この組み合わせになると両者「こいつはもう少し踏めるし回せるだろう」というダメ信頼感が発生し、ダメアタックを連発してしまうのが恒例行事になっています。自転車乗りあるある。


北国だと1000m級前後の山道でよく見かけるスノーシェルター。
東京の自転車乗りの人に言われて気づいたんですがそういえば関東ではあまり見かけないような。(代わりに豪雨時の警告をよく見ます)


山頂の見返峠までは11km!

標高こそ高いけれど距離からすると斜度は緩め。
ホイールのおかげもあって先月の岩木山HCよりだいぶ楽!
ほとんどシッティングでぐりぐり上ります。




八幡平は訪れていた知人も多く、景色も含めて実はわりと見聞きしていました。
とはいいつつ、やはり写真で見るのと実際に訪れるのとでは別体験。

森林が徐々に低くなるのは他の山頂と似ていても、その景色がなだらか。
高原と言えばいいのか高地と言えばいいのか。
山の上に平地がありさらに小さい山々がそびえている、広大な箱庭のような場所です。



かつて火口だった場所にはいくつもの湖沼。
本当の峠まではまだ結構あるのに、最後の平坦区間がいちばん進まないという( ´ω` )




とうちゃこ!



先に登ったノブさんにオロCを献上(いま決めたルール)
このあと程なく葛見氏とうっすん氏も到着!おつです。

葛見氏「地獄か?」

天国だが……?



夏場の見返峠は半袖で過ごすにはやや寒く、しかし上着を着るほどでもない気温。
ここから先はダウンヒル…と見せかけて帰りもアップダウンがあるので装備はこのまま。
下りのアスピーテラインも魅力的ですが折角なので別の道を経由します。


展望台からちょうど見える道。
あれが八幡平のもうひとつのルート、樹海ライン。
遠目でも鬱蒼とした森を貫く線が見て取れます。


寄り道の目的はこちら、藤七温泉(とうしちおんせん)。
実に標高1400mの露天風呂。気持ちよくないはずがない!突入!



写真は控えたけれどこんな雰囲気、もはや野湯では……'`,、('∀`) '`,、
沈殿した泥や空の広さ、湯船も沢山あって満足でした。


湯冷めしないうちに下山再開。

ちなみにアスピーテと樹海ライン、ともに冬季は走れません。
これは東北で1000mオーバーの峠だとほぼ共通ですね。
閉鎖期間はだいたい11月上旬〜4月下旬。
アスピーテのみ4月中旬までとちょっと開通が早いそうです。

で、樹海ライン。


アスピーテと違った意味で最高でした。

山頂って下界を見下ろす空の広い景色で「いつものやつだ!」となるんですが
その名の通り、樹海ラインの空はそんなに広くない。
しかし起伏のゆるやかな八幡平らしく丘を滑るような線形、遠くまで見渡せるスポットは気分が上がります。


つまり素直に下らせてくれないってことなんだけどね!!
(流した汗を結局またかく自転車旅あるある)

下山完了後、レストハウスから車2台に分かれて移動開始。
すっかり忘れるところだったけど今日のメインの目的はキャンプ、キャンプ場につくまでがゴール!

買い出し班とキャンプ場確保班に役割を分け、私は葛見氏と後者に。
先ほど話した通り八幡平から岩手山周辺はキャンプ場が豊富なので、夏なら寝床には困らない。
その考えが甘かった……

が「9km先の焼き走り野営場ってとこ、設備も整ってるし営業中だって」
葛「じゃあそこで」


〜焼走り国際交流村〜

が「なんで敷地内でジムニーさんがひしめき合ってるんですかね…」
葛「完全にイベント日でしたね…」
係の人「今日はキャンプ場は使えないですねぇ……(超申し訳無さそう)」

所謂クラッシュというやつが発生しました。
もうすぐ日も暮れ始めるタイミングでこれは厳しい…!
他の場所もチェックインを過ぎていたり休業日だったりする中、一箇所だけ目的地を発見。

が「岩手山の網張キャンプ場、ここならいける!電話で確認完了!」
葛「岩手山!近い!何km!?」
が「33km先だね!!!!」
葛「」が「」


岩手は広いぞ!

車載で本当に良かった。


事前に連絡していたおかげもあって締切間際のチェックインに対応して貰えました。
買い出し班がやって来る前に設営開始。


いつもキャンプ道具をほとんど借りる形で申し訳ないけれど、ソロキャン用品って持ってきてもあんまり人の役には立たないんですよね。
クッカーとカップと箸スプーン、あとはミニテーブルがあれば自分が快適かなぐらい。
あっ、今回イス忘れてた。


野営の会が始まるのです。


買い出し班から食材の確認に「肉!あとは特に」と答えたらほんとに肉フルコース'`,、('∀`) '`,、
日没後は手の込んだもの作る気力もないですからね、洗い物も増えるし。
ノープランというか、回数を重ねるごとに大雑把になっていくというか。

いや、洗練されてきたということにしておこう。


肉を焼く!肉を食う!
酒!!!!


肉を燃やす!!肉を食らう!!
酒追加!!!!!!


パン!!!!!!


肉肉肉肉酒酒!!!!!!

ほんのり酔っぱらいを相手に、恋愛事情の近況を詰問される最年少うっすん氏がいたとかいないとか。
星は見えないけれど心配していた雨も降ることなく、夜が更けていきました。


つづく。

最近気に入ったグローブ。指から手首を覆えてクッション入りはなかなか少ないです。
レディースだけどLサイズは手甲20cm未満の男性なら使えます。

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