チャレンジヒルクライム岩木山 2018

白神山地を背に、津軽平野にそびえる岩木山。
青森でも弘前の話はあまりしてなかったので、今回はちょっぴり地元編も交えて。

6月下旬、4年ぶりに岩木山ヒルクライムを走ってきました。


むくり。

津軽半島半周を終えた翌朝。
ヒルクライムは明日、今日は弘前をゆっくり散歩でもするとしよう。
それにしてもだいぶ早く起きてしまった。


陸橋からは青森港へ続くJR奥羽本線と、東に八甲田連峰。


背中を向けた西には岩木山が見える。
津軽平野一帯の人々がシンボルとして共有している山。
朝日もいいけど、弘前で育った身としては夕陽を背負う岩木山がやはり印象に残っている。

いわゆる郷土富士、目にしてきただけでも色々なものがあった。
富士山に迫ろうかという標高を持つ山、水平に広がる巨大な山体、その他いろいろ、、、
山がちなイメージの青森県だが実は奥羽山脈の端っこに過ぎず、高さのある山は多くない。最高峰の岩木山も1624mと、標高だけのデータでは興味を持つ人は多くないかもしれない。

(2013.4撮影)

岩木山を津軽富士たらしめているモノは、津軽平野に根を下ろす緩やかな佇まいにあると思う。
地形の険しさ、時間と表情、見方は土地それぞれのもの。
自転車で各地を旅すると、そうした地図や写真だけでは得られないものを感じることがある。
色々な山を巡ってみて、そこからの違いとして岩木山にも新しい印象を持つことができた。
贔屓をする訳ではなく、出会った様々な景色が大好きになったからこその小さな発見。

地元にも違った視点を持てることが、旅の密かな楽しみだったりするのだ。


話はこの辺で、あちこちを散歩!
「あ、ここ前はサンクスだったな」とファミリーマートを眺めるぐらいのものだけど。
ここは基本的にお城の花見と寺社仏閣、祭りがメインの観光資源となっている。

何といっても経済の基盤を支えているのはりんごである。
全国生産の過半数を生産する青森県だが、ここのりんご畑はその半分近くを生産している。
りんごが通貨と言っても過言ではない!

(2015.4撮影)

弘前城は最北の現存天守で、戦火や開発を免れたこともあり城郭の大部分が保存されている。
小さい頃、子供だけで虫捕りをしていたら出口にたどり着けず迷ったこともあった。

そして、その面積の8割方を占めるのが桜の樹。
場内を何キロ歩けど歩けど視界を埋め尽くす桜がタダで開放されているスポットは多くないんじゃないかと思う。


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> いまは天守いないけど <
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見ての通り石垣工事のため、天守は本丸の内側へと曳家されていて下からは見えない。
100年ぶりの改修でこれはこれで珍しいので、ちょっと工事見学をしてきました。
もとの位置に戻ってくるのは3年後。
いまの姿と3年後の姿、どっちも見ておくと二度美味しいんじゃないんでしょうか?


お世話になってるショップやらなんやらを回ってるうちに日が暮れた。

明日に大会を控えてか、ロードで走るサイクリストの姿もちらほら見かけたり。
岩木山HC、最近になってオンラインでのエントリーが可能となったのだ。
今回はどうやら遠方からの参加者も多いらしい。リザルトは果たして……!


翌朝!

所属している青森のまったりサイクリングチーム「ぽたぽた」のメンバーと受付エントリー。
自走もできる距離だけどお言葉に甘えて、会場までは車にご一緒させて頂きました。


大会当日ってやることがあまりない。
アップと称してコースの前半部分を試走。


エントリーした15kmコースはこんな感じ!
本格的な坂が始まるスカイラインはおよそ5km地点から。
スカイラインからは標高差800m、69回のつづら折りを登るのだから大変頭が悪い(褒めてる)。
この後半が曲者で、年1回のレースを除いて自動車専用道となっているので当日も含め一切の試走ができない。

参加者同士、そんなドキドキを共有しながらのスタート地点。


初参加の人が意外そうに話していたのが聞こえたけどこの大会、計測にタグは用いない。
よって、上位を狙う人は前に出ることになる。
自分はというと今回はいまの自分の走力確認的な意味合いもあるので、ほどほどの中間地点に待機した。

15kmコースのベストタイムは54分。ここ数年の走行距離的には60分が目標だろう。
カウントダウンが始まり、一斉にクリートがはまる音。
号砲が響くと、ほどなく集団が動き出した。

(2011.7撮影)

斜度の緩い前半5kmのうちはなるべく先頭集団から離されず、しかし脚を使い過ぎないように食いついていく。
「あっ既にこの時点でキツいw」というのがこのときの感想。
前回なら先頭からの距離を何となく把握できていたのが、今回はそれも難しい。


いまできる範囲のことしかできない!それをどこまで引き出せるか。

自転車ってそういう乗り物。


山頂付近はあいにくの曇り空。
後半からはそれを気にする余裕も無くなってくる。
いや、前半から余裕は全然無いけれど。
スタート前に補給しすぎたらしく、脚は残ってるのに回そうとすると胃の中がこみあげそうになる。


給水所を越えた辺りから、徐々に開けてくる視界。
つづら折りなのでカーブの度にゴール地点の声援が近づいてくるのが分かる!
ここまで来ると限界を迎えそうなテンションも持ち直せるというもの。


最後のカーブを抜けて、ゴールゲートをフィニッシュ!!


今年も無事上れた……………………!

岩木山八合目、1247m地点に到着〜!!!!


タイムは残念ながら目標に届かず…!
朝の補給を抑えめにしていればとも思ったけど、ともあれ正しいのは結果のみ。。

登りながら気にしていた曇天はというと、外界が見える程度には収まってくれた。
ただでさえ標高差で寒いのに雨の年などひたすら辛い!
史上初の中止となった2015年など雨と6℃の極低温を記録したほど。
そういった意味で今年の天候はほどほどにラッキーだった。



おにぎりとコーヒーがうまい!
下山までは時間があったので、雲の少ない高さまで下りて撮影スポット探しに明け暮れていた。


下りが不安な人は自転車を預けてバスで下ることもできるけど、台数が限られている。
雨天の寒い年だとブレーキレバーを握るのも困難になりかねないので、天候チェックと寒さ対策は万全にしたいところ。
晴れの年でもウインドブレーカーは必須です。


閉会式後はぽたぽたの面々と嶽温泉に立ち寄って、弘前駅近くの「おり鶴」であんみつ三昧。
と、ここで帰りの飛行機の時間がやってきてしまったので慌ててかき込む。
大会後のまったりした雰囲気でひとり慌てて申し訳ない!
また遊びにきます!と言い残してお店を後に。

そんなこんなで、青森空港TTを開始する!!!!


青森空港有料道路、そういえば初めて通る道だった。
まじめな人は20円を払おうとするところだけど、自転車は料金所素通りとなる。


途中の100均で買い込んだプチプチで自転車をぐるぐる巻きにしてホイールはホイールバッグへ。
でっぱりとなるパーツは養生テープで押さえてディレイラーも分解。こういうときミッシングリンクは便利。
梱包材はよっぽどの量でなければ空港で捨てることができるので、この方法は前から使っている。

預かり所の受付ではおじさんに「あ、ヒルクライムに参加した人?」と尋ねられ、ちょっと立ち話してしまった。
行きの新幹線といい、この時期に自転車持って青森へ長距離移動する=岩木山HCと相場が決まっているらしい(ノ∀`)


久しぶりの、自転車乗りだけが集まるイベント。
最近離れ気味だったけど、またちょくちょく参加してみたいなと思ったこの頃でした。

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