第1回 相馬復興サイクリング

東北一周をしたのは大学時代初めての夏休み。
幾度となく走った東北地方でも、地理的に遠くて太平洋側はあまり走ったことがなかった。
「9月に福島の相馬でサイクルイベントがあるらしい」
4月にその情報を耳にして、気づけばその日のうちにエントリーしていた。




エントリーしたのは山岳を含む約90kmのロングコース。
参加者は福島・宮城が多く、他にも東北や関東、果ては四国から来る人もいたという。
なんせ第1回のイベント、相馬を始めコースとなる各自治体もかなり気合が入っている様子!
さて、宮城からの参加者と言えばもちろん、


ノブさんの登場である。
実は開催日前日に青森へ行く用事ができ、東京から青森へ行った翌日また輪行で南下するという強行スケジュールになってしまった。
ノブさんにはその途中、宮城で宿を借りたり車に便乗させてもらったり。
日程的に相馬に着けるかも怪しかったので、正直かなり助かりました。

そんなこんなで現地到着!
このときまでは1%の望みに賭けていた。そう。

台風24号が逸れてくれるという奇跡に!!

奇跡も魔法もあるんだよ、、あるの、、、???


(なかった)

ソロだと100%晴れる!というのはそもそも雨だと出発しないから。
しかし今年はグループ行動するイベントでことごとく雨に降られてしまった。
特に台風には2回ぶち当たったのでもう来年はよっぽと好天に恵まれると思うしかない。

思い返すと晴れてくれたのは岩木山HCぐらいのものだった……(遠い目)


雨足は強まったり小雨になったり。四季を感じるな〜!

非常に勿体無いとは思いつつ、一眼レフは車に置いてきました。
正直小雨程度なら気にせず持ち歩くのだけど、おそらく持ち歩くだけになってしまうだろう。
ファインダーやレンズの露を払いながら撮影してのグループライドでは、ライドを楽しむ本来の目的が果たせなくなるかもしれない。
そういう訳で今日はiPhoneの出番。


ひょっとして直前に中止が告知されるのでは?という気持ちも僅かに、いやかなりあった。
実は当日は他の地域のレースやイベントと日程が重なっており、それらのイベントは既に軒並み中止となっていた。
春からエントリーをしていた我々は勿論、スタッフさん達をはじめとする多くの人たちが地域を挙げて準備してきたのだ。
記念すべき第1回がそうなっては居た堪れないと思いつつ、会場を見渡す。


_人人人人人人人人_
> どなたかおる <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

カーボンやアルミの馬がひしめき合う会場を悠然と歩いていく生の馬!
開会式の催しのひとつとして、相馬野馬追の武者がゲスト参加でやってきたようです。
主催さんめちゃくちゃやる気!良かった良かった。


代わりに開会式では
・ロングコースは下りが危険なため全員ショートコース
・エイド等の調整のためスタートを遅らせる




以上の旨が通達されました。
安全に配慮すると山岳コースは厳しいよね。何かあったら2回目にも差し支えるし。


開催準備に尽力していた「サイクルショップ ワラガイ」の店長さんが涙で言葉を詰まらせながらも歓迎して下さいました。
いやもう開催までの気合の入れっぷりが伝わってきたんだもの。出来ることは全部やったのだと思う。

現地に着いたときから気づいていたけど思った以上にDNSの参加者は少ない。
DNSした人の多くは初心者の多いショートコース参加者で、逆にロング参加者のDNSはほとんどいなかった模様。
コース変更されるまではロング走る気満々だった人がこれほどいたとは()

今回来れなかった人たちは勿論、ここにいる猛者の方々は第2回以降もきっと来るでしょ!


インターバルスタート待機なう。
雨なのに町の人たちが大勢応援しにきてくれていたのは驚いた。
少なくともショートコースに関しては、施設や住宅のある場所ではほぼ誰かが旗を振って見守ってくれていたのが印象的。
学校前とか通るときも何人もの生徒が見送ってくれたので手を振り返したりと、これだけでちょっとガルパンの世界みたいで楽しかった'`,、('∀`) '`,、

プチ歓声のなかまったりスタート。
参加者全員がショートコースへ来たので渋滞対策でスピードは抑えめ。


参加者の自転車はロードバイクのほかにランドナー、小径車と様々。
全参加者がショートコースを走るため列が過密気味で追い抜きをする雰囲気でもない(し、急いだところでゴール後の時間を持て余してしまう)
ので他の参加者のいろんなバイクを眺めながらポタリング気分で走った。


第一エイド!初手甘い物!コーヒーと紅茶が選べます。
これは船橋屋という昔ながらのお菓子屋さんの売れ筋ケーキなんだそう。
生クリームとコーヒー大好きっ子なのでいちばんテンションが上がった食べ物。

相馬市の小学校では年に1回給食に出るんだそうですよ。美味しかった。


幸い雨も朝よりは小振りに。
エイドを早めに抜け出したおかげで少し車両間隔も開き、田園区間を快速で進んでいく。


途中、追い抜く車がやけに慎重に抜いていくなと思ったことが何度かあった。道は混んではいないのに。
と、よく見ると今日のイベントを知ってか知らずか珍しい自転車の隊列をよく見ようと敢えてゆっくり追い越しているのが分かったのでした( ´ω`)

交差点のルート案内も毎回親切で、近所の方が談笑がてら椅子と傘を持参して様子見に来てちょっとした集会所になっていたりとほっこりする風景がたくさん。
雨だというのにこれだけ人が出てきてくれて、よっぽど自治体へしっかり話を通していたイベントなんだなという印象を受けた。


(台風接近中の)大洲海岸!
背には松川浦。景色が一変して記念撮影をする人もたくさん。

この辺で何か面白いことをしたくなってきたので、ノブさんとバイクを交換することに(!)


SPECIALIZED ROUVAIX納車されました()
ブルベをガンガン走るノブさんらしい、ロングライド向けエンデュランスロードバイク。
うちのWilierは一応レースも想定した7000系のガチガチアルミフレームに高剛性のレーシングゼロ。
タイヤの太さによる違いの方が大きいかもしれないけど、ちょっとした舗装の荒れや段差を乗り越えるとなるとショックが少ないのが分かる。

現行のROUVAIXにはフレームの随所にサスペンション機構が組み込まれていて、踏み込みの力はなるべく逃さず強い衝撃のみ上手く吸ってくれる設計になっているみたい。


おっ!どうですか剛性ガン振りロードの乗り心地は!?
「ディスク乗ったあとだとリムブレーキ全然止まらない」
そ こ か よ

実を言うといまの乗り心地も決して悪くはない。
よくレーゼロの乗り心地に関して「硬すぎて足がすぐ終わってしまう」という意見をよく聞くけど、これは乗り手との相性じゃないかなと思ったり。
まあでもキャンプするときの過積載スタイルはどうかと思ってはいる()

うちのバイクは23Cが上限のクリアランスで設計されていて、最近キャンプや未舗装路を含む道を走るようになると太いタイヤも欲しくなってきていた。そういう意味でもこの試走は結構参考になったと思う。
これは流行りのグラベルロードが生えてくるのも時間の問題か……(フラグ)


次なるエイドは松川浦大橋の下。
こちらは海産中心の串焼きと汁物!雨で冷えた身体にはありがたいありがたい。
串モノはタコとつぶ貝を選べた。貝好きなんです。


この辺りは、工場が多く道幅も広い区間。ルートの中盤ですね。


新地町へ入って海を離れると第3エイド!
新地産のつみれニラ汁とフルティカトマト。
お気づきかもですが40kmコースにしてはかなりエイド数が多いです。
これもコース短縮の影響で、ロングコースのエイドが移動したりショートコース内に組み込まれたりと色々あったらしい。

個人的には補給過多は歓迎です(´▽`)
停止頻度が多いとその分身体も冷えるので、この距離でこの数だとある程度1〜2箇所にまとめた方がいいのかも。


ゴールが近づくと車両間隔も狭まってきて、ノブさんと駄弁りながら登ったり下ったり。
ツール・ド・東北でも車両が詰まって追い抜きが発生することもよくあったそうだけど、そこでは声をかけずにすり抜けたりと無茶な自転車乗りも見られたとか。
今回のイベントではそういった参加者もほとんど見られず、スピードは出せないけど安心して走れた。

台風の中の開催となると心配もあったろうけど、無事滞りなくゴール!


ゴール後は果物やら饅頭やらアサリご飯やら振る舞われました!
この段階に及んでカロリー過多('∀`) '`,、'`,、

このイベントで一番大事な、相馬地域の復興を各地のサイクリストに伝えるという趣旨。
でも台風24号は、普段ならすぐ通過するところをウロウロ留まりながらピンポイントでこの日にやってきてしまった。
これはきっと、主催さんの思い通りにならなくてかなり悔しい思いをされたと思う。

確かに晴天のもと綺麗な景色を眺めることができなかったのは残念ではある。
でも前半に書いていた通り、ここに住んでいる人たちは「相馬に遊びに来る人をいつでも歓迎してる!」ということがとても伝わってきた。
被災地という言い方をすると、他人があまり踏み込んではいけないんじゃないか、ただ遊びに行くだけじゃ貢献できることなんて無いんじゃないかと思ってしまいがちかもしれない。

でも実際、ただ遊びに行くだけでいいんじゃないかと思う。
宿に泊まるもよし、ご飯を食べるもよし、ただ立ち寄って写真を撮るもよし!
ここの街の人達は暖かく迎えてくれるだろうなと、そんなことを思いました。


アサリご飯をmgmgしていると、福島に住んでいる自転車仲間のブチコさんから色々お土産をもらいました(!)
PEAKSデザインのミニフライパン(とキノ)ですな。やったー!(ง˘ω˘)ว
そのうちキャンプで使おうかな。

ブチコさん「あとこれ!!!!(袋に大量の果物)」
わたし「やめてくださいガチでしんでしまいますw」
青森への用事で荷物も増えていたので、割と本気で荷物量が輪行できる限界ギリギリ重量だったのもあり果物は1個ずつ有り難く頂きました。美味しかった( ´ω`)

無事閉会後、ここからが本日最大の試練。


「台風接近に伴ってJRは随時運行停止します」
「まじですか」
※マジで夜になると止まりました

本来は相馬から自走で福島辺りに行こうとしてたけど、またしてもノブさんに福島駅まで送ってもらった。
宮城に枕を向けて寝られないこの頃!なんとかギリギリ帰宅できました、ほんとギリギリ'`,、'`,、('∀`) '`,、 '`,、

今年は例年以上に週末の台風が多かったような、そんな気がしないでもない年でした。

さてこの記事を書いているところで、早くも第2回の開催日が決定。
次回は季節をずらして5/26開催、申込は4/5開始!

今度こそ、晴れますように!次回はもっと写真撮りたいな。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------

〈ある日のリベンジライド〉
当日走り足りない顔をしていたノブさん、翌月またすぐ相馬にいってて笑った('ω' )
実行が早すぎるんだよなぁ








 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------


第2回相馬復興サイクリングへ続く!

コメント

  1. 第2回は例のエグい登りが待ってる模様

    返信削除
    返信
    1. 行きも帰りも下りのイベントがあったらいいのに…

      削除

コメントを投稿