環島Part.1 南の都 台北へ

台湾一周ツーリング(環島)の本編ここから。準備編はこちら。
成田国際空港→台湾桃園空港へ飛行機輪行して、首都の台北を目指します。
バイクサンド200の実践編、初っ端からのいろんなトラブル、食の洗礼などなど。





台湾一周は同行者のノブさんがいますがあっちは仙台からの便。
こちらの方が数時間早い到着になるので、空港ではなく台北での合流になります。


いきなり成田!

電車での輪行は、荷物が少々いかついことを除けば特段普段と変わりありません。
一応縦置きにも対応できるようパッキングしたので縦置き輪行袋と同じ感覚で使えました。
内箱と外箱には上下の空間だけ少し遊びがあるのでひっくり返したりするのは厳密には宜しくないのですが、とはいえ上下左右どう傾けてもほぼ荷崩れしない宙吊り構造。思った以上に使い勝手が良かった。

この輪行箱がどこまで耐えるか、内心ドキドキしています。

カートに乗せるためちょっとずらしてる図

なおキャスターは付属していないので自前でなんとかする必要があります。
バイクサンド200は同社製品内でもトラック輸送利用メインの想定なのか、専用バッグもありません。
自宅から駅、そして駅構内や空港で20kgの箱をスムーズに運ぶための工夫が要ります。

これも他の海外遠征組の方々の手法を大いに真似た、ホームセンターのプランター用キャスター。
千円弱と100均のものに比べると割高ながら明らかに強度がしっかりしていたので高い方にしました。


なんせ、空港向かう途中破損して飛行機に乗り遅れたら詰みなので('∀`)
空いた電車を使いたかったのもあって、空港入りしたのは出発4時間前でした。


貼っている紙は、有志の方が作成してTwitter上で配布してくださっていたもの。
仏語・中国語での分かりやすい注意書き。
四面に貼り付けています。

これは実際に効果を確認できたので(後述)、制作者の方には感謝です。


重量制限チャレンジ!
キャスターを収納した状態で上限マイナス50g。
いいところでしょう。

※タイガーエア窓口の本計測では20kgジャストでした!危ね'`,、('∀`) '`,、


ベルトコンベアーではなく台車で連れていかれました。
達者で。



早く着きすぎた!わりと暇。
お昼食べたり、787眺めたり、電子本読んだり。

モバイルバッテリー2台体制にして良かった。
ちなみに前記事で紹介していた荷物のうちバッテリー入りのものは、自転車用品ふくめて手荷物へ。
タイヤの空気も抜いたしCO2ボンベも持たなかったので、荷物検査はまったく問題なしでした。
初の自転車空輸、とりあえず順調順調。


IT201便、機材はエアバスA320。

すでに多くの乗客で混み合うなか客席に乗り込むと、まさかのお隣空席でした。
空の景色目当てで選んでいた窓側席、これは遠慮なく楽しめる!


飛行機知識はだいたい漫画由来。詳しい人ってほんとに詳しいなと思う。
後方席はパイロットの挙動が伝わるような感覚があって、好んで選びます。

機内は日本人より台湾の人の姿が多く、添乗員さんも日本語はあまり通じませんでした。
その代わり、どちらかというと残念な方の英語スキルでもなんとか話せる事が分かりました。


ここはどこでしょう。

以前似た経路の航空便を使っていても、雲の具合で景色のイメージがガラッ変わるから不思議。
Googleの航空写真だとこれが見られない(雲があったらソレはソレでこまる)


機内食ありプランでした。
古早味排骨飯パイクゥファン(昔ながらの排骨飯)

割高ではあるけど、道の駅のソフトクリームしかり深夜のサービスエリアの自販機しかり
その場じゃないと食べられないモノの誘惑、抗いがたい。。。



かわいい!




現地時刻14:45

桃園空港に到着!天気もよく風も強くないナイスフライトでした
現地入りをツイッターで報告しようとSIMを交換するつもりが、、、

あ、SIM交換用のピンがない。
荷物の何かしらで代用できるだろうと踏んでいたけど、そんなものはない。
空港のコンビニにゼムクリップ的なものがあるかなと踏んでいたけど、そんなものもない。
日本のコンビニでよく貰える爪楊枝が入った割り箸ももちろんない。

あれこれ悪あがきをした挙げ句、結局空港でSIMを販売してるショップで借りました(ノ∀`)
まああれです、購入した通信会社のショップだったし。うん。
SIMピンは忘れず用意しましょう。

さて……いちばん気になるのは預けた自転車なんですが


プライバシーに配慮したら逆に怪しい画像になってしまった…まあいいか

なんと後部右の窓側という位置だったので、機内を出る前に荷降ろし現場を見学することに。
貼っていた注意書きも目に入ったらしく、ちょうど空のコンテナだったこともあり丁寧に積んでくれたようでした。ありがたい。

ただ1枚目を見れば分かる通り、成田で積む時点で取っ手に破損があったようです。


あちゃー!

これだけ掴みやすければそりゃ思いっ切り掴むよねぇ
ガムテープで補強した程度ではダメだったみたいです。
Part.0でも書いた通りバイクサンド200は段ボール3〜5重構造でちょっとした木箱ぐらいの強度はあるのですが、取っ手だけが極端に強度不足。

ノーマルのバイクサンドは専用バッグの取っ手があるので、あまり重視されてなかったのかもしれません。



反対側は無事。
帰路では現地のダイソーで購入した道具と材料で補強して事なきを得たので、ブログには後日纏めます。


確認したところ中身はノーダメージ、荷崩れほぼゼロ。
・フォークの組付けスキルさえあればコンパクトなサイズ感
・固定の難しいフレームをしっかり固定できる
このへん期待にしっかり応えてくれました。

レビューの少ない製品だったので取っ手のトラブルはまあまあ想定の内。
使いまわしに不向きなのと補強だけが難点ですが手軽な空輸手段として十分アリな選択肢、という評価は変わらず。使ってみた感触として、梱包ミスか余程の扱いがなければ中身が破損するケースはないのかなと。
ホイールの重ね方によっては多少の圧迫がありそうなので、特に軽量フレームを空輸する人はハードケースの価格と天秤にかける必要がありそうです。


手持ちの日本円を空港で台湾ドル(NT$)に換金。
現地レートだと割がよいのです。

カフェインを見かけると反射的に買ってしまうので反射的に買いました。
ここで現地初の洗礼……甘ッッッッッッ

ウッソだろと思ったけど台湾のコーヒー、黒缶であろうと基本的に全部甘かったです。
まず台湾の料理が全般甘味がち。ご飯に甘いものをかけるなどは普通にありました。
コーヒーにやお茶に関しては無糖 or 无糖と書かれてない限りは基本甘い模様。

なおこの甘味尽くし、もともと甘党なので当日で慣れました。


台北から離れた桃園空港。
荷物が大きいので、ここは鉄道移動になります。
桃園空港からの鉄路は国営ではなく公営の台北捷運(MRT)。


「自分の知ってる切符と違う……」

青いシャツの職員さんから購入方法を教えて貰った謎のコイン。
「もしやこれを切符に変えて貰うのでは?」と思ったんですがそのまま改札にかざして使いました。



結構ウロウロして台北車站タイペイチャーヂャンに着いたのは18時過ぎ。

中国語の「〜站」は日本語の「〜所」ぐらいのニュアンスらしく
日本語の漢字の意味(立つ・佇む・宿場・駅)をもう少し広くした感じみたいです。
補給站(補給所)、公車站牌(バス停)、計程車招呼站(タクシー乗り場)など、、、
車站というのは駅のこと。


MRTの駅とはちょっと離れてますがアレが台北駅。
日本で言うところの東京駅で高速鉄道を始めとした多くの路線が乗り入れています。
といっても今回の旅での輪行は空港への移動と一部道の険しい区間のみ。
鉄道を使う場面はほとんど無さそうです。

あとは雨に降られないといいけれど……約10日間、悪天候に見舞われたら使うこともあるかもしれません。


自転車も組み立て完了!

この日は風が強く、駅の広場で箱を広げていたら色々飛ばされそうになって苦労しました。
そんな中広場にいたオッチャンの一人が声をかけてきました。
こちらが中国語を使えないのでスマホの翻訳を試すも、iPhoneさんもあまり耳がよろしくなかった。

とはいえこちらが悪戦苦闘しているのを見かねて声をかけてくれて、来たところや行き先について聞かれたらしいのは何となく伝わったので、日本から来て台湾一周をすることなどを(伝わったかどうかはともかく)身振り手振り話したり。
箱を畳むとき手を貸してくれたりと親切なオッチャンでした。ありがとうオッチャン!

輪行箱は工具や緩衝材を入れた状態で、駅近くの荷物預け所へ。


荷物預け所は台北駅のすぐ傍、、、なんですが
赤いピンの立っている小島にたどり着くための横断歩道もなく、交通量の割に見通しが悪かったり一部がタクシープールになっていたりと、自転車と輪行箱を押しながら道路を渡るのはちょっとスリリング。
(この建物に着いてから組み立てればよいのでは?とも思ったけどスペース的に厳しそう)

この預かり所はかなりラフな運営らしく、その日の担当者の目分量で料金が決まるシステムです。
この日の担当者は中国語以外が筆談でも伝わらずちょっと困っていたら、荷物を預けに来ていた韓国からの観光客の人が通訳を申し出てくれました。圧倒的感謝!!
なんだか異国に着いてからめちゃくちゃ優しくされてる気がする。

大きめのカートで一日70元(約245円)となかなか割安、そして輪行箱はというと100元(約350円)を言い渡されたので12日間で1200元。
……のはずがこちらが説明を聞き逃したのか伝え漏れがあったのか。ちょっとしたトラブルがあったのですが、それは後日。


自転車1台で身軽になって、あとは宿を目指すのみ!



ドゥルルンドゥルルルルルン!!!!

「!?」


ドェルルルルルルルルルルルルルルル
ブワーパパパパパパパパブワォーンドパパパパパ!!!!!!!!

「!?!?!?」



台湾の交通事情は「右側通行」ぐらいの認識しか無かった。
でも、思っていた10倍くらい原付バイクが多い

代わりに自転車はママチャリもスポーツ車もほとんど見かけない。
日本で自転車に乗ってる人がみんな原付乗ってたらこんな感じなのかなと。
ここで困ったことがもう一つ……あれ?自転車置き場ってある??

無いです。

自転車ラックらしきものは、大抵シェアサイクルの専用駐輪場だったり。



宿のあるビルの脇に邪魔にならなさそうなスペースがあるな…

でもこれはよろしくない気がする、本能がそう言っている……

台湾、治安がいいので案外これで持っていかれることはないのかもですが
特に台北は(主にバイクに対しての)不法駐輪の取締が活発らしく
そういう意味でも万全とは言い難い。



……ということをゲストハウスの受付の人(英語が通じる!)に相談してみた。

「自転車置く場所ないからビル内のどこかに置けん?(カタコト)」
「ちょっとビルの管理者に電話してみま。。。。OKとのこと!」

OKとのこと!でした。
そんな訳で階段の踊り場スペースを借りて自転車に施錠。

仙台を発っていたノブさんから、桃園空港経由でぼちぼち台北駅に着くとの連絡も入ったのでふたたび散策がてら街へ。




日本の都市部と似通っていてどこか違う台北の街。

西洋ほどかけ離れた異国情緒ではないけどそのぶん小さな違いが目に入る。
個人的には、観葉植物ひとつをとっても南国風なのが新鮮でした。
それと常に鼓膜をゆさぶるバイクのエンジン音。


とりあえずファミリーマートで買い食いした豬肉蛋堡とモンスターマンゴー味(!)
なるほど、こっちだと豚肉とは書かんのね。
蛋はたまご、堡はハンバーグらしく、実際ポークエッグバーガーでした。

ちなみに暖めてもらったこのハンバーガードチャクソに熱いです
後日おにぎりとか買ったときもドチャクソに熱くしてくれたので
台湾飯はとにかくドチャクソに熱いのが正義という文化みたいです

台湾の人も素手で持てないレベルなのでこうして厚紙を渡してくれる訳ですね。
コンビニ飯、日本のと変わらず美味しかった。


駅前の地下街でノブさんと合流!
自転車も無事。今後の遠征も見据えてのハードケース。

海外遠征ツーリング、いずれやろうとは思いつつソロではなかなか踏み出せなかったところ
同行人を(どっちかといえばこっちが同行する形で)確保したのを口実にノリと勢いでスタートを切れました。
昔と変わらず声を掛けてくれたり誘いに乗ってくれたりする仲間には感謝しかない。
こういうノリと勢いはあるのに一向に彼女ができないから年々周囲の疑いが深まるけどあまがまは世の多数の男性がそうであるように女性が好きです、マジで
でも過去何かあったんじゃ…と思われたりするけど何もなかったんです、マジで
この話、これくらいでいいですかね
宇宙、広いですね


シャツの撮影を要求されたけど肌の色が気になる、これはブラックサイクリストだ。

長期ツーリングにあたってペース配分の設定、宿の予約担当などはこの日のうちに設定。
ただしそれ以外は臨機応変にということで泊まる街すら明日の分しか決めていません。
天候次第で距離は伸びたり縮んだりするし、たまたま着けそうな場所の宿をその日押さえるくらいで丁度いい。

このときはそう思っていました。


Part.2へ続く!


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